今、流行のアメリカの不動産物件のトレンド-マキシマムよりミニマムな暮らし-
アメリカでは、自分で不動産物件を購入したあと、自らリフォームしたりして、資産価値を高めることがよく行われています。
リフォームのためのローンも盛んに利用されていて、元値以上の値段をつけて、売る、もしくは貸し出すことはよくあるのです。
不動産物件において、場所、間取り、価格、様々な比較対象がありますが、まずはいまの市場のトレンドのようなものを見極めるのが大切です。
せっかく購入、または貸しに出したとしても、人気のある物件と人気のない物件では、空室率に大きな違いがあります。
人気のある物件なら、より高値をつけることができるでしょう。
いまの全体的なトレンドをみていくと、ポイントは見栄え、機能性、また合理的かどうかが重要なポイントであるようです。
マキシマムよりはミニマムな暮らし
以前こちらのコラム「大都市圏を中心に増える極小アパート」で紹介したように、いまは大都市を中心に、ミニマムな暮らしが注目を浴びています。
車数台持ち、広い家という価値観を持たない新しい世代が台頭し、なるべくお金をかけないで、固定費など(家賃も固定費ですね!)を節約する人が増えています。
意外に必要最小限しかものを持たない暮らしというのは快適なもの。
アメリカでも日本の片付けコンサルタントの人の本が受けているように「断捨離」して、余計なものを持たない暮らしが流行中です。
自分の趣味のものにはお金をかけるが、その他のものは必要最小限で、となるべくシンプルな暮らしをしたい、という人が増えてきている印象を受けます。
アメニティにはお金をかけたい!
しかしながら、すべて簡素に、質素にしてしまったらつまらないのは当たり前。
自分たちが凝るべきところは凝るのです。
例えば、ちょっとしたパティオや、ベランダが欲しいと思っている人は多いようです。
また、キッチン等は、収納よりも機能性と、開かれた雰囲気が重要のようで、アイランドや、ちょっとしたミニバースペースを求める人が多いそうです。
そんなに広くはなくても、家で快適にくつろげるスペースはそれなりに必要ということですね。
機能的、なおかつ合理的で見栄えのよい生活環境に住みたい。でも必ずしも広かったり、ラグジャリーなスペースでなくてもよい。
そういったメリハリの効いた間取りやインテリア、エクステリアを求めているのがいまのメイン購入層です。
コミュニケーションが取れる間取り、開かれた暮らしへ
キッチンにミニバーを欲しがるように、いまの人は閉じられたスペースよりも光の入る、オープンスペースを好む傾向があります。
吹き抜けの天井や、壁を取り去った広いリビングで相互コミュニケーションできるスペースを欲しがっています。
いままでのような個室重視で何部屋もある広いお家ではなく、プライベートスペースはベッドルームや、
広く開かれた感じの住宅がいいのです。
これはSNS等のソーシャルメディアの影響もあるのかもしれません。
時代はまさに、コミュニケーション重視の時代へ突入しています。
また、生活のなかで、ちょっとしたエンターテインメント、楽しみや娯楽性を追求したい、いまの人々の希望が伺えます。
そんな時代に、一番マッチする部屋や家を選ぶ、または自分でリノベーションして作ってみたら、きっと人気の物件になるに違いありません。
賃貸にしても、売却してもどっちもありなよい投資物件になりそうです。
また、自分の感覚だけではなく、人の好みなどを正確にキャッチするセンスが必要になっているのです。
また、最先端の設備が整っているなど、安心して快適に過ごせるように工夫された空間ならベストです。
今話題のミニマムな家とは?
たとえば、いまはミニマムなアパートだけではなく、ミニマムな家もトレンドになっていて、一見トレーラーハウスのような家でも、単身者ではなくて、家族暮らしています。限られたスペースに住んでいる人も増加中のようです。
きちんと大きな家に住める稼ぎがある人でも、何十年にも渡るローンの返済に疑問を感じ、
あえてそうした小さなシンプルな暮らしをしているのです。
だいたい半年間で、総コスト30000ドル(日本円で約360万、1ドル120円計算)で建ててしまえる家などが話題になっています。
それでも快適に過ごせるように、内装などは凝っていて、決して一般住宅に見劣りするものではありません。
時代のトレンドは、このように、どんどん移り変わっています。アメリカは他民族の国ですから、それぞれの人の価値観は大きく違います。
そのため、一概にすべての人がこういった住居を好むかどうかはわかりませんが、だいたいのトレンドを押さえておけば、ハズレのない、不動産投資ができるのではないでしょうか。
すべての投資は、先見の明あってこそとなります。いままでの自分のフィルターを通した視点から、また新しい視点を身につけるために、つねに市場のトレンドやいま流行しているものをチェックしていく必要があると思います。
これからのアメリカ不動産市場のトレンドは、一体どうなっていくのか、とても興味深いですね。
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