オーストラリアでは古い家が高く売れる! その理由と背景
日本では住宅は新築が一番価値があり高く売れて、年数が経つにつれてその価値は下がりどんどん安くなります。
10年もすれば価値は新築時の半分以下となり、やがて家に値段は付かなくなり土地だけが売却時に値段を付けて売るというようなことも起こります。
日本では家は年数と共に価値が下がるというのが常識ですが、オーストラリアはまったく逆です。
古い家ほど高い値段で売れるのです。
何故オーストラリアの家は古い家ほど高い値段がつくのでしょうか?
■古い物を大切にする
日本では家も消耗品であり、そのうち家の価値はゼロになります。
しかしオーストラリアでは築数十年の家であったとしても、改装して売られる場合に何千万ドルもの値段が付くことも珍しくありません。
これは、オーストラリアの人々の価値観の古い物を大切にするということがあり、次の世代に引き継ぐことに価値を見出します。
また地震もなく耐久性の高いレンガ造りの家がほとんどなので、それほど年数が経っても劣化せずに価値が下がりにくいのです。
通常の鉄筋コンクリートの耐用年数が60年であるのに対し、オーストラリアのコンクリートの耐用年数は100年ほどとなっています。
またリフォームして大切にメンテナンスをしながら家を使っていきますので、築数十年でも外観も内装も設備も綺麗です。
日本では不動産販売時には築年数の表示が義務化されていますが、オーストラリアの不動産では築年数を表記しない場合が多いです。
■築50年であってもリフォームすると価格は2倍になる
オーストラリアの家は、たとえ築50年であったとしても、リフォームすると売却価格は2倍になります。
このためにオーストラリアでは子供達に家を資産として残すことも出来るのです。
またオーストラリアの税制度では贈与税も相続税もないために、子供達に家をそのまま資産として引き渡すことも出来ます。
もちろん外国の方が不動産を購入して販売しても、購入価格よりも高い値段で売ることは十分可能です。
ただし自分で確認しないで購入する、間違った物件を購入すると大損する可能性はあります。
また日本人に対して詐欺を働く日本の不動産会社もあるので、そのような所は避けるべきです。
■住宅価格が高騰しやすい背景
オーストラリアの不動産価格が高いのは、高騰しやすい背景があるからです。
海外から住みやすい街としてランキングされ注目されており、留学先として人気があります。
移民を積極的に受け入れており、人口増加していますので、それに伴い住宅の需要も増えています。
住宅の需要は多いですが、無闇に不動産を増やすことをしていないので、オーストラリアの空室率は1%台となっており、住居の需要は高いのです。
経済成長も続けており、政策金利として金利が引き下げられているのも、住宅ローンを組みやすくしており、不動産を購入する人が増えています。
このような背景から住宅価格は高騰しやすくなっており、住宅価格は右肩上がりを維持しています。
■家も道路も広い
オーストラリアの道路も家も、日本と比べものにならないぐらい広いです。
家の前の道路に車を置いて良いというところも多いです。
日本では境界紛争という言葉があるぐらい、家と家の境界を巡って争いが起きることも多いですが、オーストラリアではそのようなことはありません。
もちろんオーストラリアにも家と家の境界はあることにはありますが、その境界を示すのはペンキでの目印のみです。
境界部分にペンキで目印が地面に書かれているだけです。
このペンキが消えてしまったらどうするのか?という疑問はありますが、そのようなことは気にしなくて良いほど、オーストラリアの土地は広いのです。
境界はこのように曖昧になっていますが、オーストラリアでも測量士という仕事はあり、一応、隣の家の境界までどれぐらいあるか測量はします。
■オーストラリアでは不動産売買が一般化している
オーストラリアに行くと不動産屋が多いことに気づくと思います。
取り扱う物件数もかなり多く、それほど不動産売買が盛んになっています。
またオーストラリアでは20代になり社会人として収入を得るようになると、不動産購入を考えます。
これは賃貸で毎月家賃を支払うぐらいなら、ローンを組んで自分の家を買った方が良いと考えるのと、投資として不動産売買が一般の人に定着しているからです。
そのためにいくつかの物件を所有する人も多いです。
また、自宅も価値が上がればすぐに売却して、違う家を購入する人も多いのです。
■まとめ
オーストラリアでは不動産売買が盛んであり、さらに近年の人口増加や住居需要の増加などでますます不動産売買は活発になっています。
また古い家も新築以上に価値があり高い値段が付くので、それもまた不動産売買を盛んにしている要因です。
ここ数年は住宅価格は上昇を続けているので、外国人の方にとってもオーストラリアでの不動産投資は最適の時期です。
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